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伝統工芸のいま 曲げわっぱ「柴田徳商店」の博多曲物

曲げわっぱお弁当箱で人気が集まる曲物。
お弁当箱だけでなく、飯びつは余分な水分を曲物が吸い取ってくれるので
ご飯を美味しく食べることができ、
通い盆や、盛り器は和食だけでなくモダンに料理を盛り付けてもお洒落に使うことができます。

杉の無節柾目板を熟成形した博多曲物 (はかたまげもの) の歴史は、江戸時代より盛んに作りはじめたと言われています。
そして福岡市にある箱崎宮の神具として、古くから奉納されてきたという伝統もあります。

目次

曲げわっぱ「博多曲物」の歴史

曲物は古くからある容器で、福岡県では弥生時代の遺跡から出土されています。
博多曲物は神功皇后が応神天皇を現在の福岡県宇美町で出産された際に、へその緒を収める胞衣箱(えなばこ)として作ったことからはじまったとされている。

柴田徳商店さんは、先代の亡き柴田徳五郎さんが無形文化財技術保持者として認定されており、
現在はご息女の柴田淑子さんを含め、三人の職人さんが曲物作りをされています。

博多では、七五三のお宮参りから帰った3才の子供に箸を持たせ、檜を曲げドロ絵具で松竹梅と鶴亀を描いたお膳に座らせる。
お膳には、赤飯とお頭つきの鯛をのせ、子供の成長を祝う博多独特の行事があります。
「ポッポーお膳」と言われ、”健やかに育て”と祈る両親の幼い吾子への憶いが込められている・・・

あれ?なぜ鶴が逆さなのか?

通常の向きの鶴だと空へ飛んでいってしまう、縁起の良い鶴が舞い降りてくるということで「ポッポーお膳」に描かれる鶴は逆さまの鶴なのです。

柴田徳商店さんの曲物ができるまでの工場見学をさせていただきました。

店舗の奥から繋がる、こちらの通路を進むと工場になっています。

この日は、工場での制作作業はお休みの日。
職人さんの手仕事は見ることができませんでしたが、ご丁寧に機械のことについて教えていただきました。

機械を使って、板を切ります。

こちらは、底を丸く切る機械。

曲物つくりの工程は、薄い板材を煮て柔らかくする。

熱いうちに板を巻き込んで曲げる。

曲げた板は、両端を強く挟んで形を整え、乾燥させる。

桜の皮で閉じる。

仕上げに底板をつける。

ドロ絵具で絵付けをして、完成。

金属釘等は一切使わずに作り上げているのです。
工程の中で使用する機械があまりにも大型のもので、沢山の機械での工程作業があり驚きました。
こちらの機械があること自体がとても貴重で、その機械の使い方が分かる方も限られているのです。

現在、曲物の良さが見直されています。
様々な素材のお弁当箱や器がある中で、一つ一つ作られた曲物を丁寧に長く使う
そんな生活をしませんか?

福岡市にある、柴田徳商店の店舗では手に取ることができます。
取材をしている間も、若い女性や若い男性が出入りし、お気に入りの風合いの曲物を選んでいかれました。

一部引用

柴田徳商店さんのコラム一覧はこちらから
今回ご紹介した作品は、こちらからご覧いただけます。

有限会社柴田徳商店
〒812-0054 福岡市東区馬出2-22-22
TEL:092-651-0470
HP:https://www.shibatatokushouten.com

Online Store:https://cole-selection.online

International shipping is available.

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